小腸がタンパク質と脂肪の消化で果たす役割
タンパク質の消化と吸収
小腸はタンパク質をアミノ酸まで分解し、体内へ吸収させる中心的な役割を担っています。消化は大きく以下の3段階に分かれます。
機械的消化
小腸の筋層が収縮・弛緩し、食塊を細かく砕いて表面積を拡大します。
化学的消化
膵臓から分泌されるプロテアーゼ(主にトリプシンとキモトリプシン)がタンパク質をペプチドに分解します。トリプシンはアルカリ性の小腸内で、キモトリプシンはやや酸性の環境で活性が高いです。
吸収
ペプチドは小腸上皮の刷子縁細胞が産生するペプチダーゼでさらに分解され、最終的にアミノ酸となります。これらのアミノ酸は能動輸送により腸壁を通過し、血流へ取り込まれます。
脂肪の消化と吸収
脂質は水に溶けにくいため、特別なプロセスが必要です。小腸での脂肪消化は次の3ステップで進行します。
乳化
胆嚢から分泌された胆汁酸塩が脂肪を微小な滴に分散させ、酵素が働きやすい表面積を確保します。
化学的消化
膵臓から放出される膵リパーゼが胆汁酸塩と協調し、トリグリセリドを脂肪酸とモノグリセリドに加水分解します。
吸収
生成された脂肪酸とモノグリセリドは小腸上皮細胞に取り込まれ、脂肪酸はリンパ系を通じて、モノグリセリドは血流へと運ばれます。
