農家肺炎(ファーマーズ・ラング)とは
農家肺炎(ファーマーズ・ラング)は、外因性アレルギー性肺胞炎とも呼ばれ、肺に炎症を起こし正常な呼吸機能を阻害します。1700年代初頭から報告があり、現在も湿潤で低温の環境で働く農家に多く見られます。特に春と冬はカビ胞子が増えるため発症リスクが高まります。症状は完治しないアレルギー反応で、主に症状緩和が治療の目的です。
原因
- 乾燥前に湿った作物(干し草、穀物、藁)に繁殖したカビの胞子を吸い込むことが主な原因です。湿った作物が乾燥後に搬送される際、微細な粉塵にカビが付着し、空気中に拡散します。
症状
- 急性期はインフルエンザ様症状(発熱、寒気、鼻水、筋肉痛、倦怠感、頭痛、咳、息切れ)を伴い、通常は約12日間続きます。重症例は入院が必要で、症状が12週間以上続くこともあります。
診断
- 症状が出たら医師の診察を受け、血液検査で抗体の有無を確認します。肺機能測定や胸部X線検査も併用して診断を確定します。
治療
- 急性期は薬物療法とカビ曝露回避が中心です。慢性症状(体重減少、持続的な倦怠感、重度の呼吸困難)には入院治療が必要で、酸素療法や大量のステロイド投与が行われます。
予防・対策
- 曝露を減らすために防塵マスクや呼吸保護具を着用し、作業環境の換気・除湿を徹底します。ファンや空気清浄システムでカビ胞子を除去することも有効です。
