目の奥の圧迫感の原因と治療法を解説

目の奥に圧迫感や充満感があるとき、その多くは眼球自体ではなく、近くの副鼻腔や神経系の異常から来ています。緑内障のように眼圧が上がっても、外部からの圧迫感は通常生じません。

結膜炎やアレルギーで不快感が出ることはありますが、燃えるような痛みやかゆみが主で、圧迫感とは異なります。圧迫感は眼窩内部の深い伸びるような感覚です。

以下に、圧迫感を引き起こす代表的な疾患と、主な症状、診断の流れをまとめました。

  • 副鼻腔炎(シナス炎)
  • 頭痛(緊張型・群発頭痛)
  • バセドウ病(Graves病)
  • 視神経炎などの視神経障害
  • 歯や顎の不調(顎関節症・虫歯)

副鼻腔炎(シナス炎)

鼻や頬、目の後ろにある空洞が細菌やウイルスで炎症を起こすと、粘膜が腫れ粘液がたまり、上部顔面や眼窩後方に圧迫感が現れます。

主な症状は鼻づまり、濃い鼻汁、顔面の圧痛、嗅覚低下などです。

頭痛

緊張型頭痛も群発頭痛も、眼窩後方に圧迫感や締め付け感を伴うことがあります。

群発頭痛は激しい痛みが数週間続き、数か月~数年の間に症状が消えることがあります。主な伴う症状は次のとおりです。

  • 頭部を帯で締め付けられるような痛み
  • 首・肩の筋肉のこり
  • 目の充血・涙目
  • 顔面の紅潮や発汗
  • 片側の顔面の腫れや眼瞼の下垂

バセドウ病(Graves病)

甲状腺が過剰にホルモンを分泌する自己免疫疾患で、眼球の筋肉が炎症を起こし、眼球突出(眼球突出)とともに目の動きで圧迫感が増します。

その他の症状は次のとおりです。

  • 眼球突出
  • 乾燥感や砂粒感
  • 複視
  • 甲状腺腫(甲状腺が腫れる)

視神経炎

多発性硬化症や全身性エリテマトーデなどの自己免疫疾患に伴う視神経の炎症で、眼窩後方に鈍い痛みや圧迫感が生じます。視力低下、色覚の変化、中心暗点(暗点)が同時に起こることが多いです。

歯・顎の問題

不正咬合、顎関節症(TMJ)や感染した歯は顔面の筋肉を緊張させ、眼窩後方に圧迫感を伴う頭痛を引き起こすことがあります。

以下の症状が現れたらすぐに医療機関を受診してください。

  • 高熱
  • 突然の視力低下
  • 激しい、持続する頭痛
  • 体の一部の感覚や運動の喪失

まずはかかりつけ医が診察し、必要に応じて次の専門医へ紹介されます。

  • 耳鼻咽喉科医 – 副鼻腔やアレルギーの評価
  • 神経内科医 – 頭痛や神経系の問題の評価
  • 眼科医 – 眼球そのものの評価

診察時には、圧迫感の性質、持続時間、誘因について詳しく質問されます。検査としては以下が行われることがあります。

  • 内視鏡検査 – 鼻腔からシナスを直接観察
  • MRI – 脳・眼窩の詳細画像
  • CTスキャン – 骨や副鼻腔の構造を評価
  • 超音波 – 甲状腺や軟部組織の評価
  • 血液検査 – 甲状腺ホルモンや自己抗体の測定
  • 放射性ヨウ素取り込み検査 – バセドウ病の確定

眼科的な原因が疑われる場合は、スリットランプ検査や眼底検査が行われます。歯・顎の問題は歯科医や口腔外科医が咬合や筋緊張を評価します。

治療の概略

治療は根本疾患に対して行います。

  • 副鼻腔炎:細菌性は10〜14日間の抗生物質(慢性例は3〜4週間)で治療。ウイルス性は鼻洗浄・去痰薬・鎮痛薬で対症療法。症状が長引く場合は副鼻腔手術を検討。
  • 頭痛:市販の鎮痛薬(アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリン)が第一選択。カフェイン含有製剤(例:エクサードリン)も有効。処方薬はトリプタン系、筋弛緩薬、重症例は短期のオピオイド。
  • バセドウ病:抗甲状腺薬(メチマゾール、チアマゾール)でホルモン産生を抑制。根治療法は放射性ヨウ素療法または甲状腺摘出術。その後は甲状腺ホルモンの補充が必要。
  • 視神経炎:高用量ステロイドで炎症を抑え、視覚回復を早める。基礎に多発性硬化症がある場合は、インターフェロンβやグラチラマー酢酸エステルなどの疾患修飾薬を使用。
  • 歯・顎の問題:矯正治療、咬合スプリント、TMJリハビリテーションで筋緊張を緩和し、圧迫感を改善。

医師の指示に従い、定期的なフォローアップを受けることで症状の完全回復が期待できます。

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