下垂体が放出し、他の内分泌腺を調節するホルモンとは?
下垂体前葉が分泌する主要なホルモンとその働き
下垂体前葉は「マスター腺」と呼ばれ、他の内分泌腺の活動を調節する中心的な役割を担っています。以下に、下垂体前葉から分泌され、各内分泌腺に作用する代表的なホルモンを紹介します。
成長ホルモン(GH)
全身の標的細胞に直接作用し、タンパク質合成や細胞分裂を促進します。その結果、骨や筋肉の成長・発達が促されます。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)
甲状腺に働きかけ、甲状腺ホルモン(T4、T3)の分泌を促進します。これらのホルモンは代謝、成長、発達など多くの生理機能を調整します。
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
副腎皮質を刺激し、コルチゾールなどの糖質コルチコイドの産生・分泌を促します。糖質コルチコイドはストレス応答、エネルギー代謝、免疫機能に重要な役割を果たします。
卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体形成ホルモン(LH)
女性では、FSHが卵胞の成長・成熟を促し、LHが排卵と黄体ホルモン(プロゲステロン)の産生を誘導します。男性では、FSHが精子形成を、LHがテストステロンの分泌を調整します。
プロラクチン(PRL)
授乳時に乳腺の発達と乳汁分泌を促進し、母乳産生を支えます。
これらのホルモン分泌は、神経伝達物質や他の内分泌腺からのホルモン、そして負のフィードバック機構などにより精密に調整されています。相互作用のネットワークが体内の恒常性を維持し、内分泌系全体の調和を保っています。
