ヒルシュスプルング病とは

定義

ヒルシュスプルング病は先天性の腸疾患で、生後すぐに診断されることが多いです。大腸全体または一部に神経細胞(神経節)が欠如しているため、腸の蠕動運動が障害されます。欠損の範囲は小さな部分から大部分までさまざまです。

症状

新生児では、出生後1〜2日以内に排便ができない、嘔吐、下痢、膨満感、便秘などが見られます。また、栄養吸収不良や成長不良も起こります。幼児期以降は慢性的な便秘、貧血、栄養不良、腸炎(腸腸炎)などが続くことがあります。

腸腸炎(エンテロコリチス)

ヒルシュスプルング病を合併することがある重度の腸炎です。発熱、嘔吐、下痢が主な症状で、特に乳児や幼児に危険です。

検査と診断

診断には腹部X線検査で腸の拡張や狭窄を確認したり、バリウム注腸で大腸と直腸の形態を画像化したりします。年齢が上がると、欠損した神経節を確認するために腸組織の生検や外科的切除が行われます。

外科的治療

主な手術は「プルスルー手術」と呼ばれ、神経節が欠如した病変部を切除し、健康な上部腸と下部腸をつなぎ直します。

手術のリスク

手術後も腸腸炎のリスクは残り、発熱、腹部膨満、下痢、嘔吐、直腸出血などの症状を注意深く観察する必要があります。また、腸の筋協調性が低下し、下痢や排便困難が続くことがあります。

研究動向

遺伝的要因が関与している可能性が示唆されており、特にダウン症候群の子どもで発症率が約10倍に高くなることが報告されています。原因解明と新しい治療法の開発が進められています。

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