SIADH(不適切な抗利尿ホルモン分泌症候群)の原因は?

SIADH(不適切な抗利尿ホルモン分泌症候群)とは、体内に抗利尿ホルモン(ADH)が過剰に分泌される状態です。ADHは腎臓で水分の再吸収を促進し、体内の水分バランスを保ちますが、過剰になると水分が過剰に保持され、血中のナトリウムや電解質が低下します。主に心不全、特定のがん、下垂体や視床下部の疾患などで発症し、症状としては混乱、昏睡、吐き気、嘔吐、イライラ、体重増加、食欲不振、痙攣、昏睡状態などがあります。

主な原因

  • 神経系の障害、ロッキー山斑点熱、胸壁や肺の感染症、肺疾患などがSIADHを引き起こすことがあります。
  • 特定のがん(例:小細胞肺癌、頭頸部がん)も原因となります。

脳疾患が原因

  • 髄膜炎:脳や脊髄を覆う膜の感染や炎症(主に細菌感染)。
  • 脳炎:蚊が媒介するウイルスや鉛中毒による脳の炎症。
  • 脳腫瘍や頭部外傷もSIADHを誘発します。
  • 統合失調症などの精神疾患も、身体的・感情的ストレスが原因で発症することがあります。

症候群が原因

  • ギラン・バレー症候群:ウイルス感染による神経の炎症が麻痺とともにSIADHを引き起こすことがあります。
  • 後天性免疫不全症候群(AIDS)もSIADHのリスク因子です。

薬剤が原因

  • 腎臓からの水分排泄を抑制する薬(例:抗がん剤、抗うつ薬、抗てんかん薬)によりSIADHが発症することがあります。

治療法

  • 原因疾患の治療が最優先です。
  • 水分摂取制限:軽度から中等度の症例では、飲水量を管理するだけで改善することがあります。
  • 薬物療法:抗利尿ホルモンの分泌や作用を抑える薬(例:トラゾドン、バソプレシン受容体拮抗薬)を使用する場合があります。
  • 重症例では、点滴による電解質補正や透析が必要になることもあります。

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