キノロン系抗菌薬の副作用と使用上の注意
重要性
新しいフルオロキノロンは吸収が良く、グラム陰性・陽性菌を幅広くカバーします。体内での半減期が長く、1日1〜2回の投与で済むことが多いです。ただし、過度の使用は耐性菌(スーパーバグ)の出現を促すため、適正使用が求められます。
キノロン系抗菌薬で治療できる疾患
呼吸器感染(急性副鼻腔炎、気管支炎、肺炎)や、糖尿病足潰瘍、尿路感染、腎盂腎炎、前立腺炎などに使用されます。副鼻腔炎では耐性リスクがあるため、第一選択薬としては一般的に用いられません。クラミジアなど一部の性感染症にも効果があります。
生物兵器への対応
炭疽菌曝露後の予防や治療にシプロフロキサシンが用いられます。また、コレラ、ペスト、ブルセラ症などの治療にも有効とされています。生物兵器対策としては限られた薬剤のひとつです。
副作用
頭痛、めまい、眠気などの軽度の症状が2〜20%の患者で報告されています。重篤な副作用は稀ですが、心臓の不整脈(特にトルサード・ド・ポアン)や痙攣、アナフィラキシーショック、スティーブン・ジョンソン症候群などがあります。リスクの高い患者では使用を慎重に判断すべきです。
薬物相互作用
カルシウム、鉄、制酸剤、栄養補助食品などと同時に服用すると、キノロンの血中濃度が最大90%減少することがあります。また、テオフィリン、ジゴキシン、ワルファリンなどの薬剤は血中濃度が上昇し、用量調整が必要になることがあります。
