黄色ブドウ球菌の症状と対策
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、最も一般的なブドウ球菌であり、皮膚や鼻に常在しながらも感染症を引き起こすことがあります。感染は主に皮膚で起こりますが、心臓、肺、尿路など全身に波及することもあります。入院患者や介護施設利用者、免疫力が低下している人は特に注意が必要です。
症状
感染部位により症状は異なりますが、最も多いのは皮膚感染です。赤く腫れた部位や膿胞(ほうほう)、膿瘍ができることがあります。また、膿痂疹(にんかしん)や蜂窩織炎といった皮膚炎を伴うこともあります。
リスク要因
病院や介護施設などで黄色ブドウ球菌は頻繁に見られます。そのため入院患者や高齢者施設利用者は感染リスクが高くなります。重度のやけどや免疫不全、透析やカテーテル留置など体内にチューブを挿入する医療処置もリスクを増大させます。
治療法
多くの場合、抗生物質で治療します。皮膚感染では外用薬を、全身感染では経口薬、重症例や膿瘍がある場合は静脈内投与が行われます。膿瘍が形成された場合は外科的ドレナージが必要です。
抗生物質耐性
黄色ブドウ球菌は変異しやすく、メチシリンやペニシリン、アモキシシリンに耐性を示すことがあります。特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は治療が困難で、より強力な抗生物質や複数剤併用が必要です。耐性菌の進化は今後の大きな課題です。
予防策
基本的な手指衛生が最も有効です。石鹸と流水で15〜30秒しっかり洗うか、アルコール性ハンドサニタイザーを使用してください。また、傷口は清潔な滅菌包帯で覆い、タオルや衣類、シェーバーなどの個人用品の共有は避けましょう。
