上行大動脈瘤の治療法は?

定義

上行大動脈瘤(上行大動脈胸部瘤)は、胸部を走行する大動脈の一部が壁の弱体化により拡張した状態です。大動脈瘤は全体の約25%を占め、主に動脈硬化が原因です。

症状

多くの患者は無症状ですが、以下のような症状が現れることがあります。乾いた咳、声のかすれ、声帯麻痺、息切れ、脈打つような頭痛や胸痛、嚥下困難(飲み込みにくさ)などです。

診断

診断は問診と身体診察に加え、胸部X線、CTスキャン、または大動脈造影(アオルトグラム)で瘤の大きさと位置を確認します。

治療

瘤のサイズと部位により手術時期が決まります。直径5〜5.5cm以上の上行大動脈瘤は手術適応とされ、緊急手術が必要になることもあります。手術では瘤部位を特定し、出血を止めた上で、損傷した大動脈部分をDacron製チューブグラフトで置換します。

大動脈根部置換術

大動脈弁に損傷がある場合は、大動脈根部置換術が行われます。生体弁(ステントレスの異種移植)や機械弁コンポジット根部置換など、さまざまな手法があります。いずれも心肺バイパスと体温低下下で実施します。

手術後の留意点

手術後の合併症として、出血、グラフト感染、心筋梗塞、不整脈、腎障害、脳卒中などがあります。一方、手術を行わないリスクは破裂による致命的な出血です。

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