ペンタソミーX症候群
ペンタソミーX症候群は、女性に通常の2本に加えて3本のX染色体が余計に存在する遺伝子異常です。合計5本のX染色体があることで、知的発達遅滞や身体的・顔面の奇形がみられます。
概要
ヒトの細胞は通常46本(23対)の染色体を持ち、最後の対が性染色体です。男性はXとY、女性はXが2本です。本症候群ではX染色体が3本余分に加わり、合計49本となります。1961年に初めて報告されました。
症状
出生前から胎児の成長が遅れ(胎内成長不全)、出生後も体重や身長の増加が期待より遅いことが多いです。脳の発達に影響があるため、運動・認知スキルの習得が困難です。
身体的特徴
顔面や頭蓋に特有の奇形が見られます。顔は小さく、眼瞼は上斜、顔形は丸みを帯び、耳は形成不全、鼻梁は低く、前頭部の髪の生え際が低い、首が短いなどの特徴があります。手足にも変形が伴うことがあります。
診断
胎児期の染色体検査で早期に診断できることがありますが、実施は稀です。臨床的には身体的異常の確認と、羊水や胎盤組織の染色体解析が行われます。
治療・支援
症状に応じて多職種チーム(外科医、内科医、小児科医など)が関与します。外科的矯正手術で身体的奇形を改善することがあります。知的・発達支援として、特別支援教育や理学療法が重要です。
