Whipple手術の合併症
Whipple手術(膵頭十二指腸切除術)では、膵頭部、胆嚢、胆管の一部、十二指腸、場合によっては胃の一部が摘出されます。膵臓がんや膵頭部の良性腫瘍、慢性膵炎の治療に用いられます。
糖尿病
手術後に膵臓組織が失われるため、インスリン分泌が減少し、糖尿病を発症することがあります。既に糖尿病を持っている患者は症状が悪化する可能性があります。
膵瘻(膵液漏出)
残存膵臓と小腸をつなぐ縫合部がうまく癒合しないと、膵液が漏れ出す膵瘻が起こります。多くは自然に治癒しますが、まれに再手術が必要です。
胃麻痺
米国南カリフォルニア大学の報告によると、Whipple手術を受けた患者の約25%が胃麻痺を起こします。通常は4〜6週間で改善しますが、経口摂取が困難な場合は経鼻または経皮的な栄養チューブが必要になることがあります。
吸収不良
膵酵素の産生が減少するため、食物の消化吸収が不十分になり、脂肪便や大量の下痢が見られます。長期的に経口膵酵素製剤を服用することで症状を緩和できます。
体重減少
術後の食事制限により、体重が全体の5〜10%減少することが一般的です。食事が安定すれば体重は徐々に回復し、元の体重に近づくことが多いです。
まとめ
Whipple手術は有効な治療法ですが、上記のような合併症が起こり得ます。術後の経過観察と適切な管理が回復の鍵です。
