手根管手術の概要とポイント
手根管は手首にある骨と靭帯でできた狭い通路で、正中神経や腱が通ります。繰り返しの動作や炎症でこの通路が狭くなると、正中神経が圧迫され、手や手首、前腕に痛み、しびれ、筋力低下が生じます。手根管手術はこの通路を広げ、神経の圧迫を取り除くことで症状の改善を目指す手術です。
麻酔
手根管手術は局所麻酔または「トワイライト」麻酔(軽度鎮静)で行われます。手に局所麻酔薬を注射して手術部位を感覚がなくなるようにし、手術中の記憶を残さないようにすることも可能です。大きな手術ではないため、全身麻酔は特別なケースを除き使用されません。
解剖学
手根管は手首の骨と靭帯で形成された小さな通路です。正中神経(手のひらの感覚を司る)と腱がこの中を通ります。手根管が炎症や腫れで狭くなると、正中神経が圧迫され、手・手首・前腕に痛みやしびれが現れます。
手術手順
「開放リリース手術」とも呼ばれる手根管手術は、比較的簡単で低侵襲です。手首に小さな切開を入れ、横靭帯を切断して手根管を開放します。これにより、圧迫されていた正中神経と腱が解放されます。
回復・リハビリ
手術後は、手の機能を完全に取り戻すためにリハビリが必要です。指、手、手首のストレッチや筋力トレーニングを行い、神経や腱の可動性を保ちます。回復期間中はブレースを装着し、過度な負荷を避け、重いものを持ち上げないようにします。
留意点
手根管手術が常に最適な選択肢とは限りません。保存的治療(装具や理学療法)を試さず、症状が短期間である場合は手術の適応用外となります。また、手術後も再発することがあり、術後2年以内に靭帯が再び癒着し、症状が戻るケースがあります。
