上腕神経叢損傷のサインと症状
損傷の程度
上腕神経叢の神経損傷は、重症度に応じて5段階に分類されます。第1度は「神経プラキシア」で、神経の鞘が損傷し神経本体は無傷です。第2度以降は神経自体の損傷が進行し、第5度になると神経が脊髄から完全に切断(離脱)します。
主な症状
損傷部位や程度により症状は異なります。軽度は神経が伸びただけの「ストレッチ」状態が多く、激しい痛みや指や腕の使用不能、感覚消失などが見られます。特に神経が脊髄から離脱(アブリュージョン)した場合、激しい痛みとともに腕や指の動き・感覚が失われます。
軽度の症状
フットボールやラグビーなどのスポーツで「バーナー」や「スティンガー」と呼ばれる軽い神経伸展が起こります。電撃様の感覚、腕の焼けるような痛み、しびれや筋力低下が数秒〜数分で消失します。
診断方法
損傷の程度を評価するために以下の検査が行われます。
- 筋電図(EMG):神経刺激に対する筋肉の反応を測定。
- 神経伝導速度検査(NCS):神経内の電気インパルスの伝搬速度を測定。
- MRI:構造的損傷の有無を確認。
- CTミエログラフィー:脊髄の詳細画像を取得し、MRIより高解像度の情報を提供。
合併症
軽度の損傷は自然に回復することが多いですが、重度の場合は永続的な障害が残ることがあります。慢性的な疼痛、関節硬直による可動域制限、筋萎縮による筋力低下、腕や手のしびれ・感覚障害、さらには麻痺が生じることがあります。外科的修復が有効なケースもありますが、完全に回復できない場合もあります。
