アスレチック・パブリジア(スポーツヘルニア)

スポーツヘルニア(アスレチック・パブリジア)とは

スポーツヘルニアは、実際には「アスレチック・パブリジア」の俗称です。恥骨部、鼠径部、下腹部に痛みが生じ、太ももの内転筋や股関節屈筋にも影響します。1990年代まで認識されていなかった傷害で、現在でも定義が曖昧です。

用語の歴史

1960年代から選手は同様の症状を訴えており、1990年頃にスポーツ医学の専門家が「アスレチック・パブリジア」として症状を整理しました。従来の「ヘルニア」という言葉は、実際のヘルニアとは異なるケースが多いため、後者が好まれました。2000年代初頭には超音波やMRIの普及により、診断精度が向上しました。

主に影響を受けるのはどんな選手か

すべてのアスリートが罹患リスクを持ちますが、特に方向転換や急激な加速が頻繁に求められる競技―サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーなど―で高い発症率が報告されています。

症状と診断

主な症状は鼠径部・股関節・大腿上部の鈍痛や灼熱感で、咳やくしゃみで悪化します。安静にしても痛みは軽減せず、診断には超音波検査やMRIが用いられます。場合によっては、原因部位を特定するために探索的手術が必要になることがあります。

治療法

まずは理学療法による保存的治療が試みられますが、効果は限定的です。症状が改善しない場合は手術が選択肢となります。手術は個々の病態に合わせて行われ、一般的には下腹部を開き、腹直筋を恥骨に再付着させます。併発している大腿や股関節の問題があれば、同時に対処します。

手術が最も一般的な治療法です

回復とリハビリテーション

手術後はまず4週間の完全安静が必要です。その後はトレーナーや理学療法士の指導のもと、段階的にリハビリテーションを開始します。

予後と注意点

多くの選手は手術後8〜10週間で競技復帰が可能ですが、15〜20%のケースで残存症状が残り、パフォーマンスに影響を与えることがあります。腹腔鏡手術は侵襲が少ないものの、再手術が必要になるケースも報告されており、慎重な判断が求められます。

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