米国心臓協会によると、脳卒中は死亡原因第3位であり、成人の障害の主要な原因です。脳卒中を経験した方やそのご家族は、機能回復に数か月、場合によっては数年を要することを理解しておく必要があります。リハビリは時間がかかりますが、理学療法により腕や脚の筋力・機能は徐々に改善できます。

評価

リハビリの第一歩は、患者さんの現在の制限を把握することです。腕・脚の可動域、筋力、動作可能範囲を評価し、どの筋肉がどの程度影響を受けているかを確認します。この情報を基に、治療目標を設定し、心臓が運動に耐えられるかどうかも医師と共にチェックします。

有酸素運動

評価結果に応じて、個別の有酸素運動プログラムを組みます。心拍負荷を最大酸素摂取量の40〜70%に保ち、心臓に過度の負担がかからないよう管理します。腕や脚のエルゴメータ(回転式運動装置)を用いたトレーニングを週3〜7回実施し、徐々に抵抗を上げていきます。バランスや協調性が向上すれば、トレッドミルでの歩行訓練も取り入れます。

レジスタンストレーニング

臨床的に安定した患者さんには、レジスタンストレーニングを加えます。医師と理学療法士が適切な負荷を決定し、主に大筋群(腕、肩、胸部、臀部、脚)を対象に、週2〜3回実施します。ストレッチを併用して関節可動域を保ち、怪我の予防にも努めます。細かな動作が必要な筋肉は、スポンジやボールを握る練習や、絵を描く・粘土をこねるといった日常的な活動で鍛えます。