IP6(イノシトールヘキサリン酸)でがん予防
長年、食物繊維ががん予防に役立つとされてきましたが、最近の研究で食物繊維中の成分であるイノシトールヘキサリン酸(IP6)がその効果の鍵である可能性が示されています。IP6は全粒穀物や豆類に含まれますが、IP6とイノシトールを同時に摂取できるサプリメントの方が、食事からだけ摂取するよりも効果的と考えられています。
イノシトール
IP6はイノシトールが骨格となり、6つのリン酸基が結合して形成されます。余分なイノシトールがあると、3つのリン酸基が離れ、IP3が生成されます。IP3はがん細胞や免疫細胞に入りやすく、効果が高いとされています。最適なIP3生成のため、メリーランド大学のShamsuddin博士はIP6とイノシトールの比率を4:1と推奨しています(参考文献1)。
作用機序
がん細胞ではIP3濃度が低く、制御不能に増殖しますが、IP3が十分に供給されると細胞は自己抑制します。IP6とイノシトールの組み合わせは強力な抗酸化作用と免疫増強効果を持ち、特にナチュラルキラー細胞を活性化します。
対象がん種
培養実験では、IP6とイノシトールの併用がほぼすべてのがん種に対して抗がん効果を示しています。ヒトの乳がん、肺がん、結腸がんの症例でも、がん細胞の死滅が確認されています。
推奨摂取量
がん患者やリスクが高い人は、空腹時にIP6を4,800〜7,200 mg、イノシトールを1,200〜1,800 mgの割合で毎日摂取することが推奨されています(参考文献1)。
安全性
高用量でも副作用は報告されておらず、化学療法や放射線療法と併用しても安全とされています。むしろ、併用により治療効果が増強される可能性も示唆されています。
