肺サーファクタントの機能とは?
肺サーファクタントの主な機能
1. 表面張力の低減
肺胞の空気‑液界面で表面張力を下げ、呼吸時に肺胞が崩壊しないよう安定させます。表面張力が高いままだと、呼気の終わりに肺胞がつぶれ、呼吸が不可能になります。
2. 肺コンプライアンスの向上
肺の弾性と伸縮性が改善され、呼吸に要する労力が減少します。これにより、肺胞は吸気時に容易に拡張し、呼気時にスムーズに収縮します。
3. 無気肺(無気肺症)の予防
呼気時に肺胞が閉じるのを防ぎ、肺胞が常に開いた状態を保ちます。これにより、肺胞が空気を失ってしまう無気肺の発生を抑制します。
4. 免疫防御機能
サーファクタントはタンパク質や脂質を含み、先天的免疫の一部として働きます。病原体やウイルスと結合し、気道からの除去を助けます。
5. ガス交換への間接的貢献
肺胞の安定性と呼吸作業の軽減により、酸素の取り込みと二酸化炭素の排出が効率的に行われます。サーファクタントが正常に機能することで、最適なガス交換が維持されます。
6. 新生児呼吸窮迫症候群(NRDS)への関与
特に早産児ではサーファクタントが不足または機能不全となり、呼吸困難を引き起こします。重症例ではサーファクタント置換療法が行われ、呼吸を支援します。
総じて、肺サーファクタントは肺の構造維持、呼吸機構の効率率化、免疫防御、ガス交換の最適化に不可欠な役割を果たしています。
