ビタミンの歴史と現代の役割

ビタミンの発見

古代エジプト人は肝臓を食べさせると夜盲症が治ることを知っており、啓蒙時代には船員が柑橘類で壊血病を防げると認識していました。しかし、どの食品にどんな成分が疾病予防に寄与するかは長らく謎でした。1880年代に入り、微量の必須物質が健康維持に不可欠であることが徐々に明らかになり、1909年に初めてビタミンA(レチノール)が単離されました。その後、1912年にビタミンBとCがそれぞれ米ぬかとレモンから分離され、1929年までにビタミンB2、E、B12、Kが同定されました。フレデリック・ホプキンスとクリスチャン・エイクマンは、ビタミン研究の先駆的成果により1929年にノーベル医学賞を受賞しています。

ビタミンの命名

ビタミンは「ビタミンC」のような総称と、化学名(ビタミンCの場合はアスコルビン酸)を持ちます。最初に発見されたビタミンAとBは、溶解性が脂溶性か水溶性かで区別されました。その後はアルファベット順に命名が進みましたが、後に誤分類が判明したものもあります。例えば、かつてビタミンHと呼ばれた物質は現在ではビオチンとして知られています。

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン

ビタミンは水溶性と脂溶性の二つに大別されます。水溶性ビタミン(ビタミンCやB群)は体内で余分に排泄されやすく、毎日摂取しなければ不足します。一方、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)は体内に蓄積しやすく、過剰摂取すると中毒になる恐れがあります。

ビタサプリメント

多くの国ではビタミンは「栄養補助食品」として扱われ、医薬品ではなく食品として規制されます。そのため、製造企業が品質管理を行います。現在、市販されているサプリは単一ビタミン製品から、必要量を網羅したマルチビタミンまで多岐にわたります。

現代医療におけるビタミンの利用例

ビタミンCは壊血病の治療に、ビタミンAは夜盲症の改善に、ビタミンB3(ナイアシン)はペラグラ予防に、ビタミンB1(チアミン)は脚気治療に、ビタミンDはくる病の予防にそれぞれ利用されています。

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