ビタミンD過剰摂取の危険性と対策

ビタミンDの蓄積

ビタミンDは脂溶性ビタミンであり、水溶性ビタミン(ビタミンC、B6、葉酸)とは異なり、腎臓から排泄されません。そのため、過剰分は肝臓に貯蔵され、必要に応じて体内で利用されます。1〜2日分の摂取が不足した場合でも、体は蓄えを使って正常な機能を維持します。

中毒量の目安

成人がビタミンDの中毒症状を起こすには、1日の推奨摂取量(RDA:5〜10 µg)を約10倍に相当する量を、半年から1年にわたって継続的に摂取する必要があります。乳幼児の場合は、推奨量の約5倍を同様に長期間摂取したときに中毒が生じます。これらは主にサプリメントの過剰摂取によるもので、日光浴や食事(牛乳など)からの過剰はほとんど起こりません。

高カルシウム血症(ハイパーカルシウム血症)

血中カルシウム濃度が過剰になる状態です。主な症状は、倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐、膵炎、頻尿などです。血中カルシウムが15〜16 mg/dLを超える重症例では、意識障害や心停止に至ることがあります。

軟部組織石灰化(カルシノシス)

ビタミンDの過剰摂取は腎機能障害を引き起こし、結果として動脈や皮膚などの軟部組織にカルシウム沈着(カルシノシス)が生じます。これにより血管硬化や皮膚の硬化が進行する恐れがあります。

予防と対策

ビタミンD中毒は、長期間にわたり大量のサプリメントを摂取しなければ起こりにくいですが、過剰摂取は避けるべきです。サプリメントを使用する際は、推奨量を守り、医師や栄養士と相談しながら適切な量を管理しましょう。

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