レスパイトケアのメリットとデメリット
高齢者や障がい者の介護者は、生活を犠牲にしながら日々のケアを行っています。休息(レスパイト)ケアは、介護対象者に必要な支援を提供しつつ、介護者に貴重な時間を確保させる仕組みです。1985年にAARPが策定した「介護者の権利宣言」では、介護者が自分自身を大切にし、支援を求め、自己実現を誇る権利が明記されています。レスパイトケアは、こうした権利を実現する手段と言えるでしょう。
メリット:介護施設への早期入所を防げる
レスパイトケアを利用すれば、介護対象者が自宅で過ごす期間を延長でき、結果として介護施設への入所を遅らせることが可能です。多くの高齢者や障がい者、そしてその介護者は、施設での個別対応や緊急時のスタッフ体制、長期的な費用負担に不安を抱えています。自宅でのケアを継続できることは、こうした懸念の解消につながります。
メリット:介護者の生活バランスが取れる
多くの場合、主な介護者は家族の一員(特に娘)であり、子育てや仕事と介護を同時にこなさなければなりません。その結果、友人との交流や映画鑑賞、そして何より自身の健康管理の時間が取れなくなります。週に1〜2日でもレスパイトケアを受け入れることで、介護者は自分自身のケアに時間を割くことができ、心身のリフレッシュが可能になります。
デメリット:ケア提供者との継続性・信頼性の課題
レスパイトケアの提供者は、登録看護師からホームヘルパーまで様々です。パートタイムで働く人は最低賃金で雇用されることが多く、より高収入の仕事に転職すると、急に担当が変わりやすくなります。介護対象者と提供者が築いた「相性」や信頼関係が途切れると、再度新しい担当者を探す手間が発生します。また、家庭内の情報を知る提供者がいるため、盗難リスクへの不安もあります。信頼できるサービスを選ぶには、派遣会社の採用・背景チェック体制を確認し、必要に応じて保険の適用範囲をチェックしましょう。
デメリット:費用面の負担
レスパイトケアの費用は時間単価で15ドル以上(2011年時点)と高額になることがあり、月額で数百〜数千ドルに達することもあります。州や自治体が提供する補助制度はありますが、対象者の所得に応じた支援であり、家計に残る自己負担が残ります。所得が少ない場合は、地域・州・慈善団体が無料でサービスを提供するケースもあります。保険加入者は、介護対象者の保険がどの程度費用をカバーできるか、保険会社に確認しておくことが重要です。
