ホルモンが引き起こす背中の痛み
女性で背中に鈍い痛みを感じる場合、ホルモンが原因である可能性があります。スウェーデンの大学病院産科婦人科のヤン・ブリニルセン博士らの研究では、ホルモン補充療法と腰痛との間に顕著な関連があることが明らかになりました。ホルモンを服用している女性は、服用していない女性に比べて背中の痛みがはるかに多く報告されています。
専門家の見解
ブリニルセン博士によれば、経口避妊薬は女性の背中の問題を増加させると考えられています。避妊薬にはエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが含まれ、骨盤の柔軟性を高め、靭帯に影響を与えることで腰痛を引き起こすとされています。妊娠初期にも同様にホルモンの影響で腰痛が起こりやすく、体重増加による機械的負荷が原因になる前に痛みが現れることが多いです。
起こること
妊娠中、女性の靭帯は緩くなり、胎児が産道を通過できるようになります。これは「リラキシン」というホルモンの作用で、靭帯・腱・筋肉が緩むと同時にコラーゲンが再構築され、弾力性が増しますが、総量は減少し強度が低下します。エストロゲンとリラキシンが同時に増加すると、靭帯の緩みが極端になり、損傷しやすくなり痛みを伴います。
考慮すべき点
月経前や妊娠中に腰痛を訴える女性は多く、ホルモンと腰痛の関係が示唆されていますが、現時点では研究結果は決定的ではありません。ホルモン補充療法(HRT)や経口避妊薬を使用している女性は、使用していない女性に比べて腰痛を訴える割合が高いことが報告されています。
妊娠中の変化
American Pregnancyによれば、妊娠ホルモンによる靭帯の緩みや関節の位置変化が背部のサポートを低下させ、痛みを引き起こすことがあります。もちろん、体重増加など他の要因も背中の負担を増大させます。
予防・対策
ブリニルセン博士の調査では、スウェーデンの医師の約4割が、背中の痛みを訴える女性患者に対し、経口避妊薬の使用中止を勧めています。ホルモンが痛みの原因または悪化要因と考えられるためです。
