子宮内膜ストライプとは何か?
子宮内膜とは
子宮内膜は子宮の内側を覆う粘膜で、経膣超音波検査では暗い線(子宮内膜ストライプ)として映ります。子宮内膜の厚さは、子宮内膜異常の指標となりますが、他の症状や所見と合わせて評価する必要があります。
子宮内膜の役割と周期的変化
妊娠可能年齢の女性では、子宮内膜の厚さは月経周期により1〜15mmに変動し、排卵後は14〜16mmまで増厚します。月経周期の初期に内膜は卵子受精と着床に備えて厚くなり、受精が起こればさらに肥厚して胎盤の一部(脱落膜)となります。受精が起こらない場合は、月経で剥がれ落ちます。
異常子宮出血との関係
経膣超音波で観察される子宮内膜ストライプの厚さは、異常子宮出血の原因判定に役立ちます。厚い内膜は出血原因が異なる可能性があり、検査や治療方針も変わります。更年期後にホルモン補充療法を受けていないにも関わらず出血がある場合は、必ず医師の診察を受けるべきです。
子宮内膜過形成
子宮内膜ストライプが厚くなると、過形成(内膜の過剰増殖)を示すことがあります。これはエストロゲンが過剰でプロゲステロンが不足するホルモンバランスの乱れが原因です。過形成はリスクに応じて以下の4タイプに分類されます。
- 単純型(癌化リスク約1%)
- 複雑型(リスク3〜5%)
- 単純型異型(リスク8〜10%)
- 複雑型異型(リスク25〜30%)
子宮内膜がん
子宮内膜がんでも内膜が厚くなることがありますが、厚さだけでがんと断定できません。5mm以上の厚さは過形成の可能性を示唆し、過形成の評価ががんリスクの判断材料となります。異型過形成が認められた場合は子宮内膜生検が推奨されます。更年期後の女性はがんのリスクが高く、がん患者の約75%が更年期後です。
注意点
経膣超音波で見える厚い線が必ずしも子宮内膜そのものとは限りません。子宮内膜ポリープや筋腫が内膜を歪め、見た目が厚くなることがあります。その場合は追加検査が必要です。乳がん治療にタモキシフェンを使用している女性も内膜が厚くなることがあり、症状の有無に関わらず定期的なフォローが必要です。また、更年期で内膜が薄くなっていても、エストロゲン非依存性のがんが起こる可能性は否定できません。
