更年期と自殺リスク
更年期とは
女性が生まれ持つ卵子の数は限られており、卵巣はエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンを分泌して月経や排卵を司ります。卵子が尽きる、または卵巣が摘出・損傷されると、卵子の産生が止まり、月経が終わります。これが更年期です。
うつ病
うつ病は脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで起こる精神疾患です。2週間以上続く深い悲しみや無力感、絶望感が主な症状で、免疫力低下や身体症状、社会的孤立を招きます。重度の場合、自殺リスクが高まります。
更年期うつ
更年期に入る女性の多くがうつ状態を経験します。更年期初期に卵巣機能が低下し、ホルモン分泌が減少することが主な要因です。二つの説があります。一つは、出産能力の喪失や仕事・家庭のプレッシャーなど、生活環境の変化が精神的負担となること。もう一つは、エストロゲンとプロゲステロンの減少がセロトニン濃度に影響し、うつ症状を引き起こすことです。実証的研究は両方を支持しており、複数要因が重なることで更年期うつが発症すると考えられています。
リスク要因
更年期うつのリスクが高いのは、以下のような背景を持つ女性です。
- 過去にうつ病や気分障害の既往がある
- 手術による更年期(卵巣摘出)を経験し、急激なホルモン低下があった
- 喫煙習慣がある
- 子育て中や強いストレスにさらされている
治療法
更年期うつは、ホルモン変化に特有のうつ病です。そのため、心理療法や抗うつ薬の投与が基本的な治療法として用いられます。また、エストロゲン・プロゲステロンの不足が原因と考えられる場合は、ホルモン補充療法(HRT)も有効です。個々の症状やリスクに応じて、適切な治療プランを医師と相談することが重要です。
