女性の鼠径ヘルニアの症状と対処法
鼠径ヘルニアの症状
女性の場合、症状が全く出ないことも多く、定期検診で偶然に発見されることがあります。ヘルニアがあると、恥骨の左右どちらかに膨らみが触れたり見えたりします。立っているときや咳をしたときに膨らみが顕著になります。
不快感や痛みを感じることもあり、咳や体を前屈させる、重いものを持ち上げると痛みが増すことがあります。また、鼠径部に重さを感じることもあります。
閉塞性(嵌頓)鼠径ヘルニアの症状
ヘルニアが腸管を腹壁に閉じ込めてしまうと「嵌頓」状態になります。これは緊急を要する重症です。主な症状は発熱、悪心・嘔吐、そしてヘルニア部位が紫色や赤色、暗い色に変色することです。
鼠径ヘルニアの原因
女性では子宮を支える靭帯が鼠径管を通り、そこがヘルニアの発生しやすい部位となります。先天的に弱点がある場合や、妊娠、肥満、慢性的な咳、便秘、過度な身体活動などで下腹部に強い圧力がかかるとヘルニアが形成されやすくなります。
鼠径ヘルニアの合併症
小さくて痛みのないヘルニアは多くの場合問題ありませんが、サイズが大きくなると痛みや腫れが生じます。重篤な合併症として、腸管の閉塞(嵌頓)や血流が遮断される「絞扼」があります。絞扼は腸組織が壊死し、生命に関わるため緊急手術が必要です。
診断と治療
一般内科医がまず診断を行い、必要に応じて外科医や消化器外科医へ紹介されます。症状が軽く痛みがない小さなヘルニアは経過観察が選択されますが、症状が出た場合は手術が推奨されます。手術は腸を元の位置に戻し、腹壁を縫合またはメッシュで補強します。近年は術後の痛みと回復期間を短縮するため、腹腔鏡下手術が主流です。
