銅製IUD(子宮内避妊具)の歴史と特徴
子宮内避妊具(IUD)は、医師が小さなT字型の装置を子宮内に挿入し、妊娠を防ぐ避妊方法です。装置は使用者が妊娠を望むまで、最長で10年(銅IUDは最長12年)体内に留められます。米国では、銅を含む「パラガードIUD」と、プロゲステロンというホルモンを放出し最大5年使用できる「ミレナ」が主に販売されています。
歴史
- 子宮内避妊具は、妊娠防止や子宮脱のサポートを目的とした膣内ペッサリー(子宮托)から発展しました。ペッサリーは何世紀にもわたり使用され、19世紀以降アメリカでも広く用いられました。
現代のIUD
- 20世紀初頭、ドイツで近代的なIUDが開発されました。1902年にカール・ホルヴェッグ医師が子宮の一部に挿入するペッサリー型装置を考案し、1909年には完全に子宮内に収まる真のIUDが提案されましたが、市販には至りませんでした。1929年、エルンスト・グラフェンブルク医師は、銀線で縛られた絹糸リング装置の有効性を報告し、600人の使用者で妊娠率は1.6%でした。この装置の線は26%の銅を含んでおり、銅が精子毒性を示すことが後に明らかになります。
銅IUDのメリット
- 銅IUDは女性のホルモンバランスに影響せず、授乳中でも使用可能です。取り外すとすぐに妊娠しやすくなります。また、最大12年という長期間使用でき、緊急避妊にも利用できます。
デメリット
- 銅IUD使用者は月経が痛くなり、出血量が増えることがあります。また、生理間の点状出血が増えることも。挿入時に軽度の感染リスクや骨盤炎症性疾患(PID)のリスクがありますが、STD(性感染症)からは保護できません。
有効性と普及率
- 1970年代に開発された現代の銅IUDは改良を重ね、1997年の世界保健機関(WHO)調査で99%以上の避妊効果が確認されています。IUDは現在、世界で最も広く使用されている可逆的な避妊方法です。
