雇用主を離れたときのHSAの取り扱いは?
健康貯蓄口座(HSA)は、高額自己負担型健康保険(HDHP)と組み合わせて医療費のために資金を積み立てる制度です。転職や退職で雇用主を離れた場合でも、口座は本人に残ります。以下では、HSAの拠出、携帯性、利用可能な費用、記録保存のポイントを解説します。
HSAへの拠出
HSAに対して本人または本人以外が行う拠出金は、控除対象となります。雇用主が代わりに拠出した金額は課税所得に含まれません。拠出金は年を越えて繰り越すことができ、医療費が大きくかかったときに備えて貯蓄できます。これは、フレキシブル・スぺンディング・アカウント(FSA)との大きな違いです。
携帯性(ポータビリティ)
IRS出版物969は、HSAは「携帯可能」だと定義しています。つまり、401(k)と同様に、転職や退職をしても口座は本人に残ります。資金の使用期限はなく、毎年ロールオーバーされます。ただし、高額自己負担型保険(HDHP)の適格条件を満たさなくなった場合、以後の拠出はできなくなります。
利用できる費用
HSAの残高は、医療関連費用の支払いに利用できます。転職活動中にCOBRAで保険を継続したり、新しい職場の保険に加入したりする際の保険料もHSAで支払えます。65歳以降でメディケアに加入した場合でも、メディケア本体や一部の費用(ただしメディギャップ等の補足保険は除く)に対して残高を使用できます。
記録の保存
HSAの支出については、利用者自身が正確な記録を保管する責任があります。税務調査やIRSからの質問があった際には、医療費として適格であることを示す証拠が必要です。適格でない支出と判断された場合、その金額は課税対象となり、10%の罰則税が課されることがあります。
