IRSの税引前健康保険料控除
概要
米国の税法では、事業主や個人が支払う税引前の健康保険料に対して、さまざまな控除が認められています。健康貯蓄口座(HSA)など、保険料に関連する他の税軽減策もあります。保険料は公共政策の議論の的であり、2010年に成立した「患者保護・適正医療法(PPACA)」や「医療・教育調整法」により、今後の保険料と税務上の取り扱いは大きく変わる見込みです。
一般的な控除
-
IRSは、雇用主が従業員に提供する「団体入院保険・医療保険(長期介護保険を含む)」の保険料を事業費として控除できると定めています。これらの保険料は、所得から差し引くだけでなく、社会保障税やメディケア税といった給与ベースの税金の対象にもなりません。
自営業者の場合
-
自営業者は、保険料を事業経費としては控除できませんが、Form 1040(個人所得税申告書)上で総所得から直接控除することが認められています。ただし、控除額は自営業の純利益(自営業税や退職金プランの控除後)を上回ることはできません。2010年以降は、多くの自営業者がこの控除を利用できるようになっています。
医療費の項目別控除
-
個人納税者は、Form 1040のSchedule Aで医療費(保険料を含む)を項目別控除できますが、控除可能額は調整後総所得(AGI)の7.5%を超える部分に限られます。また、項目別控除自体にも上限があり、多くの納税者は標準控除を選択しています。
健康貯蓄口座(HSA)
-
HSAは医療費用のためのIRA(個人退職口座)とみなされます。高額自己負担額(HDHP)プランに加入している納税者は、税引前で拠出でき、運用益は非課税で蓄積されます。拠出金は受給時に医療費として使用すれば課税されませんが、年間拠出額には上限があります。
将来の見通し
-
「患者保護・適正医療法」および「医療・教育調整法」により、米国の健康保険制度は大きく変わります。主な内容は、保険料の政府補助、企業への保険提供インセンティブ、保険未加入者への罰金、そして法案実施のための各種税金や手数料の導入です。
