HIPAA(米国医療保険の相互運用性と説明責任法)の主要要件
HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)は、米国の医療制度全体に影響を与える連邦法です。個人の医療保険加入資格の維持・更新・取得支援、従業員の医療情報のプライバシー保護、医療取引や記録管理の標準化が主な目的です。特に、医療記録の機密保持や既往症に関する保護は、利用者にとって重要なポイントです。
従業員の医療情報保護
- 雇用者が団体医療保険を提供する場合、HIPAAは従業員の医療記録のプライバシーを守ることを義務付けています。具体的には、プライバシー担当者の任命、プライバシーポリシーの策定、従業員への権利通知が求められます。
COBRA(団体保険継続)権利
- 障害者(社会保障法に基づく)は、通常の18か月に加えて最大29か月のCOBRA継続が認められます。また、COBRA受給者の子どもや養子も同様に継続対象となります。
既往症除外に関する規定
- 団体保険プランは、加入前に保険の空白期間(63日以上)がない限り、既往症での給付拒否はできません。空白期間がある場合や団体保険に加入していなかった場合は、加入前6か月以内に診断・治療・助言を受けた既往症について、最大12か月(遅延加入者は18か月)だけ除外が認められます。
保険適用証明書(Certificate of Creditable Coverage)
- 保険加入者が保険を終了する際、保険会社は「保険適用証明書」を交付する義務があります。この証明書は、保険の空白期間がないことを示し、既往症除外が適用されないことを証明するために使用されます。
差別禁止の保護
- HIPAAは、過去の医療利用歴、障害、危険性の高い活動(例:オートバイ)や遺伝情報などを理由に、個人やその扶養家族が団体医療保険の加入・給付で差別されることを禁止しています。
