不安障害
DSM‑IV(精神障害の診断・統計マニュアル第4版)では、精神障害を「個人に現れ、現在の苦痛や機能障害、または死亡・重度の障害・自由の喪失などのリスクが著しく増大する行動・心理症候群」と定義しています。その中でも不安障害は「不適切または異常な不安」が特徴で、全体で6種類が認められています。
ストレス
結婚・離婚・転居といった生活の変化や人間関係の衝突、経済的困窮などが典型的なストレッサーです。ストレスは、筋肉の緊張・頭痛・疲労といった身体的感覚や、心配・集中力低下といった認知的体験として現れます。根本的には外部のストレッサーに対する個人の反応が原因です。
区別するポイント
- ストレスは具体的なストレッサーが特定できるのに対し、不安は原因が不明瞭で「不合理」に感じられることが多い。
- 不安は過去の脅威に対する過剰な警戒が持続し、ストレッサーがなくても症状が続く。
- 不安障害を抱える人は「不安になること自体」にも不安を抱え、症状が日常生活に支障をきたす。
障害としての違い
不安は精神障害に分類されますが、ストレスはそうではありません。両者は同じ脳領域が関与しますが、活動量に差があり、例えばPTSD患者は海馬が正常より小さくなることが報告されています。
ストレスと不安の診断基準
DSM‑IVの「全般性不安障害」の診断には、症状が最低6か月以上持続することが条件とされました。これはストレスと不安を区別するための基準でしたが、近年は6か月未満でも不安障害と診断され得るケースが増えており、過小診断や治療機会の喪失が課題となっています。
