不安障害の治療薬に関する情報

不安障害(全般性不安障害、PTSD、パニック障害、社交不安など)の症状緩和には、薬物療法が有効です。認知行動療法やヨガ、太極拳、笑い、瞑想といったストレス軽減法、バランスの取れた食事・睡眠、そして家族や友人との充実した人間関係と併用すると、効果が高まります。

薬の種類

米国国立精神衛生研究所(NIMH)によると、精神科医は主に以下の薬を処方します。

  • 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI):フルオキセチン(プロザック)、セルトラリン(ゾロフト)、エスシタロプラム(レクサプロ)、パロキセチン(パキシル)、シタロプラム(セレクサ)。社交不安、パニック障害、PTSDの治療に用いられます。
  • セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI):ベンラファキシン(エフェクサー)やブプロピオン(ウェルブトリン)は全般性不安障害の第一選択薬です。
  • 三環系抗うつ薬:イミプラミン(トフラニル)はパニック障害・全般性不安障害、クロミプラミン(アナフラニル)は強迫性障害(OCD)に有効です。
  • 単モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI):フェネルジン(ナーディル)、トラニルシプロミン(パーネート)、イソカルボキサジン(マープラン)も不安障害に使用されます。
  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬:クロナゼパム(クロノピン)、ロラゼパム(アティバン)、アルプラゾラム(ザナックス)などは急性不安の緩和に使われます。

食事との相互作用

英国の Food & Drug Interactions によれば、抗不安薬服用中はカフェインやアルコールを控えることが推奨されます。また、ハーブ製品との併用は注意が必要です。例えば、セルトラリンを服用中の方はセントジョンズワートを避けなければなりません。セロトニン過剰症(致死的な状態)を引き起こす恐れがあります。

さらに、以下の食品・飲料は薬効を妨げる可能性があります。

  • グレープフルーツ、キウイフルーツ、パッションフラワー、カバ、ジンセン、カモミール、ミルクシスル、ダイエットドリンク、バーレイ草

薬物間相互作用

米国食品医薬品局(FDA)は、SSRI や SNRI と「トリプタン系」片頭痛薬の併用を禁じています。併用するとセロトニン症候群(高熱、幻覚、血圧変動、意識消失)を引き起こす危険があります。

また、SSRI、SNRI、MAOI の同時使用は絶対に避けるべきです。

安全性

抗うつ薬は総じて安全かつ有効とされていますが、稀に副作用が現れることがあります。すべての抗うつ薬には FDA の「ブラックボックス」警告が付されており、特に自殺念慮・自殺行動のリスクが高まる可能性があるため、患者とその家族は注意深く観察する必要があります。

米国国立精神衛生研究所が一部資金提供した研究によれば、1988 年から 2006 年までの小児臨床試験で、抗うつ薬の利益はリスクを上回ることが示されています。

主な副作用

米国不安障害協会と NIMH が報告する主な副作用は以下の通りです。

  • 頭痛、胃部不快感、吐き気、めまい、視力ぼやけ、倦怠感、悪夢、性欲・性機能の変化

これらが現れた場合は、必ず担当精神科医に相談し、用量調整を行ってください。急に服薬を中止すると離脱症状や重篤な合併症が起こることがあります。

まれに見られる副作用として、体重増加、血圧上昇、心拍数増加、重度の筋肉痛、肝腎機能障害、振戦、行動変容、意識消失があります。また、依存・中毒のリスクも高いため、医師の指示に従って正しく使用することが重要です。

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