子どもの不安障害とは
未治療の不安障害を抱える子どもは、学業での困難や対人関係の問題、薬物やアルコールの乱用リスクが高まります。中には、アルコールや大麻などで自己調整しようとするケースもあります。不安障害は、転居などのストレスフルな出来事がきっかけで発症することもありますが、明確なきっかけがなく自然に現れることもあります。
全般性不安障害(Generalized Anxiety Disorder)
子どもに最も多く見られる不安障害のひとつです。過度な心配、落ち着きのなさ、不眠、学校での集中困難、イライラ気分、自己評価の低下、そして腹痛や頭痛といった身体症状が特徴です。学業成績への不安や完璧主義、仲間からの評価を過度に気にする傾向があります。
分離不安障害(Separation Anxiety Disorder)
全国のメンタルヘルス情報センターによると、約25人に1人の子どもがこの障害を抱えています。主に7〜9歳で発症し、学校や保育園、キャンプへの参加を拒む、友達の泊まり会に行きたがらない、親の安全を過度に心配し、親と同じベッドで寝たがるなどの行動が見られます。併発してうつ症状を示すこともあります。
特定の恐怖症(Specific Phobias)
嵐や高所、動物、水、狭い空間など、特定の対象に対して極度の恐怖を抱く状態です。恐怖は非合理的で、少なくとも6か月以上続く必要があります。日常生活に支障をきたすほどで、たとえば犬が怖くて友人の家に行けない、犬を見るたびにパニックになる、といったケースがあります。
社交不安障害(Social Anxiety Disorder)
クラスでの発表や人前でのパフォーマンス時に強い不安を感じ、対人シーン全般を避ける傾向があります。昼食は一人で過ごし、授業でも単独作業を好み、ディスカッションに参加しにくく、友人関係の構築や維持が難しいです。手のひらの汗や心拍数の上昇といった身体的症状も伴います。
パニック障害(Panic Disorder)
子どもに発症することは稀ですが、可能性はあります。最低2回のパニック発作と、次の発作への不安が1か月以上続くことが診断基準です。発作時には、危機感・逃げ出したい衝動・心拍数の上昇・発汗・震え・息切れ・窒息感・胸痛・吐き気・めまい・現実感の喪失・制御不能感・死への恐怖・しびれ・寒熱感など、4項目以上の症状が現れます。
治療(Treatment)
不安障害の治療法は、個別療法、家族療法、薬物療法、バイオフィードバックなどがあります。障害の種類や程度に応じて、これらを組み合わせて行うことが一般的です。最も効果的とされるのは認知行動療法(CBT)で、子どもが自らの思考・感情・行動を見つめ直す手助けをします。もしお子さんが不安障害の疑いがある場合は、資格を有するメンタルヘルス専門家に診断を依頼し、適切な治療計画と支援方法を確認してください。
