動物を用いた心理実験
ガイドライン
実験心理学会などが定める倫理指針に従い、代替手段がない場合に限り動物を使用し、必要最小限の個体数で、肉体的・精神的苦痛を最小限に抑え、科学的価値や社会的利益が示されなければなりません。
薬物乱用の研究
動物は薬物依存の心理メカニズム解明に利用されてきました。実験では、マウスやサルにコカインやモルヒネなどの薬物を投与し、その行動や心理変化を観察します。1969年の研究では、サルが自ら薬物を注射するよう訓練され、多くが深刻な心理的外傷を示しました。
社会心理学
動物同士や他種との相互作用を研究することで、自然界での行動だけでなく人間社会への示唆も得られます。ハリー・ハーロウが行った「母性欠如」実験では、幼いサルを母親から離れ、人工的な代替物で育てた結果、母親との接触が霊長類にとって重要であることが示されました。
批判と課題
動物を対象とした心理実験は依然として議論の的です。研究が動物に対して操作的・破壊的であると批判され、実験によっては永続的な被害が残るケースもあります。また、人間の複雑な家族関係や文化的背景を動物で再現できないという指摘もあります。
