感覚処理障害の対策と演習

感覚処理障害は、中枢神経系が視覚・聴覚・触覚などの感覚情報をうまく処理できない状態を指します。主に聴覚処理障害と視覚処理障害の2種類があり、聴覚処理障害は正常な聴力と知能があるにもかかわらず、音の識別・認識・理解が困難です。視覚処理障害は、視覚的な識別、順序、記憶、空間関係などに課題が現れます。

研究

1972年6/7月号のJournal of Learning Disabilitiesに掲載された研究で、A. Jean Ayres博士は、感覚統合を高める介入プログラムを受けた子どもは、受けなかった子どもに比べ学業テストの成績が有意に向上したことを報告しています。

感覚処理障害の症状

  • 触覚や動きに対する過敏・鈍感、筋緊張の低下や協調性の欠如
  • 細かい運動や大まかな運動の遂行が困難
  • 感覚刺激を求める行動(長時間の回転やジャンプなど)
  • 音・光・匂いに対する過敏性
  • 聴覚・言語処理の問題、社会性・情緒・自己調整の課題

具体例としては、予期しない触れられ方で恐怖や攻撃的になる、物を過度に口に入れる、ジッパーやボタンを扱うのが苦手、回転し続けてもめまいを感じない、ジャンプやぶつかり合いを好む、といった行動が挙げられます。

触覚エクササイズ

すべての子どもはさまざまな質感で遊ぶことで正常な触覚機能を発達させますが、感覚処理障害の子どもは特に多様なテクスチャーを経験する必要があります。粘土やスライムを使った遊びは感覚統合を促進します。また、ジャンプ、プッシュ、プル、バウンス、スイングといった「ヘビーワーク」エクササイズは筋肉と関節への規則的な入力を提供し、落ち着きをもたらします。

視覚エクササイズ

脳は視覚情報を様々な方法で処理しますが、弱点は日常の具体的な活動に現れます。形・文字・物体の識別力を高めるための工夫として、ページ上の対象物を十分に間隔をあけて配置し、問題点を事前に指摘して正解を示すことが有効です。「ウォルドを探せ」やページ上のハイライト作業は、背景から対象を見つけ出す訓練になります。色分けや、読解と口頭発表を組み合わせることで、語順やページ上の順序感覚を養います。

聴覚エクササイズ

聴覚エクササイズは分析・記憶・統合スキルに焦点を当てます。まずは背景音や視覚的な妨げを減らし、聞き取り環境を整えることが基本です。話しかける前に注意を引く、視覚補助具を使用する、声の大きさを変える、簡潔な指示を出すといった方法で理解度が向上します。書面での指示やアウトラインは、聴覚記憶や順序処理の問題をサポートします。

感覚ダイエット

感覚ダイエットは、作業療法士や言語聴覚士が個々のニーズに合わせて設計するプログラムです。身体と神経系に適切な刺激量・種類・頻度を提供し、最適な機能状態を維持することを目的とします。

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