臨床的うつ病の種類と特徴
臨床的に診断されるうつ病は多様なタイプがあり、症状や経過が異なります。以下に代表的なうつ病の種類と主な特徴をまとめました。
大うつ病性障害(Major Depressive Disorder)
成人(特に45歳以下)に多く見られ、持続的な悲しみや価値感の喪失、食欲不振、妄想や偏執的な考えが現れます。エピソードは平均で約9か月続くことが多いです。
双極性障害(Bipolar Disorder)
旧称は躁うつ病で、うつ状態と躁状態が交互に現れます。深い悲しみが急に高揚感や過活動へと変わるため、単なるうつ病とは区別されます。
季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder)
秋冬だけでなく、春夏に気分が落ち込む人もいます。米国では約5%が罹患するとされ、遺伝的要因が関与している可能性があります。
産後うつ病(Postpartum Depression)
出産後の女性に特有のうつ状態で、軽度から精神病的まで幅があります。ホルモン変動が主な原因と考えられています。
ジストミア(Dysthymic Disorder)
大うつ病性障害に比べ症状は軽いものの、数年にわたって持続する慢性的な抑うつです。改善期間は数週間から数か月程度です。
薬物誘発性気分障害(Substance‑Induced Mood Disorder)
薬物の使用または離脱に伴い、うつ様症状や躁様症状が現れる場合があります。薬剤が原因かどうかの鑑別が重要です。
月経前不快気分障害(Premenstrual Dysphoric Disorder)
女性の5〜8%が経験し、月経開始前約1週間に重度の抑うつ症状が出現し、数日で改善します。PMSよりも症状が深刻です。
