ロールシャッハ・インクブロットテストとは?

ロールシャッハ・インクブロットテストとは?

ロールシャッハ・パーソナリティ・テスト(通称「インクブロット」テスト)は、心理学者が個人の無意識的なパーソナリティ構造のテーマを把握するために用いる投影法テストです。スイスの精神分析家ヘルマン・ロールシャッハが1921年に開発し、現在では患者の人格構造、感情機能、対人関係における自己感覚を評価するために広く利用されています。

ヘルマン・ロールシャッハとインクブロットテストの開発

1884年にスイス・チューリッヒで生まれたヘルマン・ロールシャッハは、芸術家の家庭に育ち、幼少期に紙にインクのしみを観察する「クレクソグラフィー」(スイス語でインクしみ描画)に興味を抱いていました。医学を学んだ後、フロイト派の精神分析家として活動し、ジークムント・フロイトの「無意識の投影」という理論に基づき、ランダムなインクブロットに対して何が見えるかを尋ねると、被験者は自覚的なレベルでは気づかない思考や自己認識のパターンを示すことに気付いたのです。

投影法テスト

ロールシャッハテストの理論的基盤は「投影」という概念です。フロイトの投影は、曖昧な対象に自分が持つ見えない側面を映し出すことを指します。つまり、紙に散らばったインクの形を解釈する際、私たちは実は自分自身の無意識的側面を見ているのです。投影は単なる個人的意見ではなく、人格の無意識的要素が自己や世界の理解にどのように影響しているかを示すものです。

「インクブロットに何が見えるか」を考えることは、ラテン語の「speculum(鏡)」に由来する「speculate(推測する)」と同様に、鏡に映る自分自身の反映を語っていると言えます。

ロールシャッハテストの実施方法

ロールシャッハテストは、サイズ18×24cmの10枚のカードで構成されています。最初の6枚は白い背景に黒または黒と赤のインクが描かれ、残りの4枚は多色インクが使用されています。

テストは「反応フェーズ」と「問診フェーズ」の2段階で実施されます。反応フェーズでは、管理者が患者の横に座り「これは何に見えますか?」と質問し、患者が自由にカードを扱いながら答えを導き出すよう促します。すべての10枚のカードが提示された後、問診フェーズに移行し、管理者は各カードについて更に詳細な説明を求めます。

ロールシャッハテストの解釈

ロールシャッハテストの伝統的な解釈は、被験者がカードに対して示すテーマの繰り返しと、反応が「典型的」か「非典型的」かの区別に基づきます。例えば、モンスターや警戒する目、恐怖的なイメージが頻出すれば、迫害感や危険感、あるいは「偏執的」な人格傾向を示唆します。

管理者は被験者がカードをどのように扱うかも観察します。カードを様々な角度から検討する姿勢は、開放性や創造性、主体性を示すと解釈されます。

また、被験者がカード全体に対して「楽しい」や「カラフル」といった一般的な感想を述べるのか、カードの一部に細かく言及するのかも重要です。俳優は全体的な印象を語りがちですが、会計士や統計学者は細部に注目する傾向があります。

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