複雑部分発作の症状と対策
複雑部分発作(Complex Partial Seizures)
複雑部分発作は、発作中に意識が失われ、事象の記憶が残らないことがある部分発作の一種です。発作前に「オーラ」と呼ばれる独特の感覚が現れることがあります。
概要
米国てんかん財団によると、成人の10人に1人は一生のうちに発作を経験するとされています。発作は数秒から数分続き、全般性、部分性、そしてステータス・エピレプティクスの3つに分類されます。部分性発作は単純部分発作と複雑部分発作に分かれ、単純部分発作では意識が保たれるのに対し、複雑部分発作では意識が失われます。
原因
主な原因は以下の通りです。
- 感染症
- 代謝異常
- 薬物・医薬品
- 中毒
- 血管障害
- 脳内出血
脳活動
複雑部分発作は主に側頭葉または前頭葉で始まり、次第に他の領域へ波及します。その結果、意識障害や現実感の喪失が起こります。診断には頭皮に電極を装着して脳波を記録するEEGが有効で、異常な波形が観察されます。その他、頭部X線やMRIも併用されます。
主な症状
代表的な症状は以下です。
- 異常な筋収縮や緩み
- 頭部や眼球の不随意な動き
- 自動運動(衣服をいじるなど)
- 口や唇の奇異な動き、唇を噛む
- 感覚異常(しびれ、チクチク感、蟻が這う感覚)
- 幻覚、腹痛、吐き気、発汗、顔面紅潮、瞳孔拡大、頻脈
- 記憶喪失(ブラックアウト)、視覚変化、デジャヴ感、情動変化
精神疾患との誤診
心理運動性てんかんの一形態であるため、統合失調症やうつ病、注意欠陥障害、躁うつ病などと誤診されやすいです。発作前の情動変化や行動の変化が精神疾患と類似するため、正確な診断が重要です。
オーラ(前兆)
発作直前に以下のような感覚が現れることがあります。
- デジャヴ感
- 恐怖感
- 幻覚
- 異なる場所にいる感覚
- チクチク感、しびれ、腹部不快感
- 視覚・嗅覚・味覚の変化
- 情動の変化
しかし、前兆なしに突然発作が起こることもあります。
発作後の状態
発作後は眠気、倦怠感、混乱が見られ、脳が回復しようとしているサインです。
