認知症の症状とその特徴
認知症の初期症状は、しばしば微妙で見逃されがちです。家族や医療従事者が後から気付くことが多く、記憶障害だけでなく、言語・思考・認知・人格の変化が見られます。
記憶障害
初期の最も一般的なサインは記憶力の低下です。仕事の手順や料理の作り方、庭の手入れ、運転など、日常的な作業を思い出せなくなります。人の名前や昔の出来事がぼんやりし、物の置き場所を忘れてしまうことも頻繁に起こります。
言語障害と方向感覚の喪失
言葉を思い出すのが難しくなり、文章を組み立てるのに苦労します。最初は簡単な単語すら忘れ、進行すると不適切な言葉を置き換えて意味不明な会話になることがあります。また、時間や場所の感覚が失われ、見覚えのある通りでも迷子になることがあります。
判断力・抽象的思考の低下
判断力が低下し、服装が場違いになる(上着だけでズボンを忘れる)などの行動が見られます。数字や計算に対する理解も薄れ、家計簿の管理や電話番号のダイヤルができなくなります。
物の置き忘れとやる気の喪失
日常品を不適切な場所に置くことが増えます。アイロンが冷蔵庫に入っていたり、鍵が洗面所のシンクにあったり、下着がクッキーの瓶に入っていることも。活動への意欲が減退し、何かを始める際に他者の促しが必要になります。
行動・人格の変化
気分や性格にも変化が現れます。初めは微細な変化ですが、次第に激しい感情の揺れや混乱が生じます。自分の居場所や役割が分からなくなり、周囲の人に対して不安や疑念を抱きやすくなります。
