ティラピアのリスクと健康への影響
アメリカでは、オメガ‑3脂肪酸の抗炎症効果が期待できることから、週に数回の魚介類摂取が推奨されています。ティラピアは手頃な価格と入手しやすさから、2008年のWake Forest大学の調査で米国で5番目に消費される魚となっています。しかし、ティラピアの摂取が必ずしも健康に良いとは限りません。
脂肪酸のバランス
養殖ティラピアは、安価なトウモロコシベースの餌で育てられるため、オメガ‑6脂肪酸が多く含まれます。同調査によれば、100gあたりのオメガ‑3は0.5g未満で、心臓病患者が推奨される1日1gのオメガ‑3摂取には遠く及びません。オメガ‑6と飽和脂肪酸が過剰になると、動脈硬化の原因となるプラーク形成が促進されます。
炎症リスク
ティラピアに多いオメガ‑6は、体内外の炎症を引き起こす可能性があります。関節炎、喘息、心疾患を抱える患者は、オメガ‑3の恩恵を期待して魚を多く摂取しますが、ティラピアは逆に炎症を悪化させる恐れがあります。アレルギーや自己免疫疾患を持つ人々も、オメガ‑6による炎症攻撃のリスクが高まります。
生態系への影響
蚊の繁殖抑制や漁業資源の増強を目的に、湖沼や河川にティラピアが放流されることがありますが、これは生態系に負の影響を与えることが多いです。繁殖力が強く、在来魚の生息領域を奪うため、在来種の個体数が減少します。また、蚊媒介のマラリアは小さな水たまりや容器で繁殖することが多く、ティラピアによる蚊駆除が期待通りの効果を上げないケースが多く報告されています。
