脊髄刺激装置の設置手順とポイント

脊髄刺激(SCS)は、保存的治療が効果を示さなかった慢性腰痛に対して行われる、電気刺激を利用した治療法です。電極を脊髄近くに配置し、痛み信号を抑制して、心地よい刺激感覚に置き換えます。以下では、装置の試用から永久植込みまでの標準的な手順を解説します。

1. 試用デバイスの使用

米国神経外科医協会(AANS)によれば、まずは一時的な試用デバイスで効果を確認します。外部式の試用刺激装置を装着し、複数のプログラムを試すことで、患者さんが痛みの軽減を実感できるか評価します。試用期間は1日から数週間と個人差があります。

2. 刺激装置の種類

試用で効果が確認できた場合、永久植込みの計画を立てます。脊髄刺激装置は大きく以下の2種類に分かれます。

  • 全埋込型:本体とリードがすべて体内に埋め込まれ、使い切りバッテリーを使用します。バッテリー交換が必要です。
  • RF(無線周波数)型:体内に受信機を埋め込み、外部トランスミッターで電力と信号を供給します。バッテリー交換は不要です。

医師と相談し、患者さんの生活スタイルや治療目標に最適なタイプを選択します。

3. リードワイヤーの配置

リードワイヤーは主に2つの方法で設置されます。

  • 皮下に小切開で挿入し、局所麻酔で行う方法。
  • 全身麻酔下で椎骨の一部を除去し、脊髄と椎骨の間にリードを配置する方法。

手術方法は疼痛部位や解剖学的条件に応じて選択されます。

4. 配置の評価と調整

リード配置後、装置を起動して刺激が正常に伝わるか確認します。全身麻酔下の場合は患者さんを覚醒させ、痛みの緩和具合や刺激感覚の快適さを評価します。必要に応じてリード位置を微調整したり、追加リードを設置したりします。その後、パルスジェネレーター(本体)を埋め込み、最終的な手術が完了します。

手術後は術後ケアや装置の長期管理についての指導が行われます。

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