肩の手術における合併症
事実
肩関節は球状関節で、腕の骨の上部(上腕骨頭)が肩甲骨のくぼんだソケットに嵌ります。鎖骨は肩甲骨と胸骨をつなぎ、安定性を補います。関節を取り囲む軟部組織はラブラムと呼ばれ、損傷すると手術が必要になることがあります。また、上腕と肩甲骨をつなぐ筋肉と腱、いわゆるローテーターカフは腕の挙上や頭上へのリーチに重要です。
考慮すべき点
肩手術は大きく分けて2種類あります。侵襲が少ない関節鏡手術は、細いカメラと光源、手術器具を備えた関節鏡(直径はストロー程度)を小さな切開から挿入し、関節内を観察しながら手術を行います。一方、開放手術は数センチの切開を行い、外科医が直接視野で操作します。
回復期間
回復期間は手術方法(関節鏡か開放か)よりも、実際に行った修復内容に左右されます。術後のリハビリや組織の治癒が主な要因です。
合併症の種類
手術後に起こり得る合併症は手術内容により異なりますが、最も一般的なのは周囲の神経や血管の損傷です。手術中の圧迫により神経障害が起こり、全患者の1〜2%で感覚異常(しびれやチクチク感)が2日から6週間続くことがあります。出血は手術後に多少は起こりますが、過度の出血は血管損傷のサインなので速やかに医師に報告してください。
ローテーターカフ手術では、筋腱を再付着させるために骨スクリューが使用されますが、スクリューが緩むと刺激や痛みを引き起こし、再手術が必要になることがあります。また、すべての手術に共通する感染リスクもあります。腫脹、発赤、熱感、圧痛が見られたら感染の可能性があるため、経口または注射による抗生物質で治療し、まれに再手術が必要です。
予防策
合併症を防ぐ最善の方法は、整形外科医の術後指示を忠実に守ることです。創部を清潔に保ち、日々のストレッチと筋力強化プログラムを実施して、可動域を完全に回復させましょう。
