薬理活性を持つ天然物の主要な分類

自然界には数多くの薬理活性化合物が存在します。多くは植物が捕食者を寄せ付けないために生成する毒や忌口性物質ですが、時に医薬品や嗜好品として利用されることがあります。本稿では、代表的な薬理活性天然物のクラスを概観し、その特徴と代表例を紹介します。

アルカロイド

苦味を持つ窒素含有化合物群で、植物が主に毒として生産します。窒素原子により血液脳関門を通過しやすく、モルヒネやニコチンなど、強力な鎮痛薬や中毒性物質として知られています。

セスキテルペン

植物が忌口性やフェロモンとして合成するテルペンの一種で、イソプレン単位3つ(C15H24)から構成されます。環状または非環状の形態があり、血液脳関門を通過するものもあります。例として、偏頭痛治療に有効なパーセノリドは、キンセンカ(Tanacetum parthenium)に含まれます。また、キノン・ヒドロキノン系の抗マラリア薬もセスキテルペン由来です。

アルコール

ヒドロキシ基が炭素に結合した有機化合物です。エタノールはアルコール飲料の酔い成分として広く知られ、メタノールは代謝産物が失明や死亡を引き起こす有毒な例です。

ラクトン

環状エステルで、炭素環に酸素が1つ含まれる構造を持ちます。代表例として、猫が興奮するネペタラクトン(猫薄荷)や、太平洋諸島で酔い目的に使用されるカヴァ(Piper methysticum)に含まれるカバラクトンがあります。これらは鎮静作用や精神活性を示します。

ハーブ療法 - 関連記事