ブラックシード(ニゲラ・サティバ)の効能と活用法
ブラックシード(学名: Nigella sativa)は、古代地中海地域が起源とされ、現在はアフリカ、アラビア半島、アジアなど世界各地で栽培されています。ウィスコンシン大学の BioWeb によれば、ブラックシードは不飽和脂肪酸とビタミンAが豊富で、種子とその油はさまざまな健康効果をもたらすとされています。
歴史
ブラックシードの種子油は、古代アジアのハーバリストが薬用として利用し、ローマ人は食用スパイスとして取り入れていました。中世の医学者イブン・シーナは『医学典範(Canon of Medicine)』で、腸内寄生虫や虫刺されに対する有効性を記しています。
料理での利用
インドや中東の料理で頻繁に使用されるスパイスです。インド料理のカレーやダル、チャツネ、ナンに振りかけられ、ヨーロッパでは胡椒の代用品としても使われます。ベンガルの五香粉(パンチ・フォラン)にもブラックシードは含まれ、黒マスタード、クミン、フェンネル、フェヌグリークと組み合わせて使用されます。
鎮静・整腸効果
インドの医療従事者は、ブラックシードが整腸作用(膨満感防止)と刺激作用を持ち、消化不良や過敏性腸症候群の緩和に役立つと信じています。また、母乳分泌促進にも利用されます。種子から抽出された油にはダマシーン、メランチン、ニギリン、タンニンが含まれますが、メランチンは大量摂取で毒性があり、ニギリンは麻痺を引き起こす可能性があるため、適量の摂取が推奨されます。
医療用途
1960年、1995年、2002年の研究により、ブラックシードは強い抗炎症・抗リウマチ作用を示すことが確認されています。ニンニクと併用すると免疫調整効果が高まり、免疫細胞が細菌や腫瘍細胞を攻撃しやすくなると報告されています。1997年にサウスカロライナ州ヒルトンヘッド島のがん研究所で行われた実験では、骨髄産生が 250%増加し、腫瘍増殖が 50%抑制されたとされています。
美容・化粧品への応用
ブラックシード油をカプセルで摂取すると、髪や爪の健康が向上するとされています。また、クリームとして塗布すれば、乾癬や湿疹、やけど、皮膚感染症の緩和に役立ちます。自宅で作る場合は、ブラックシード油と好みのキャリアオイル(例:ホホバ油やシアバター)を等量混ぜて使用します。
