インフルエンザウイルスに効く家庭療法

米国疾病予防管理センター(CDC)によると、米国人口の5〜20%が毎年インフルエンザに罹患しています。豚インフルエンザや鳥インフルエンザなど、近年出現した強力なウイルス株が増えると、今後の感染者数はさらに上昇する可能性があります。そんな中、季節性インフルエンザだけでなく将来の流行にも期待できる、効果的なハーブがいくつか報告されています。

アサフェティダ(ヒヒ)

インド料理やイラン料理で香辛料として使用されるアサフェティダは、古代ローマでも薬草として重宝されました。1918年のスペイン風邪流行時には家庭療法として利用されていました。2009年に『Journal of Natural Products』に掲載された研究では、アサフェティダに含まれる化合物が、インフルエンザA型(H1N1、通称豚インフルエンザ)に対して、一般的な抗ウイルス薬アマンタジンよりも強い抗ウイルス効果を示したことが確認されています。スーパーマーケットやインド・イラン系食料品店で手に入るスパイスとして、スープ、カレー、ソース、肉料理など、あらゆる塩味料理に少量加えると効果的です。

ダークベリー(黒系ベリー)

エルダーベリーやブラックカラントなど、濃い色のベリーは西洋ハーブ療法で古くから風邪やインフルエンザの対策に利用されてきました。2001年に『Acta Virologica』に掲載された日本の研究では、ブラックカラントから抽出したアントシアニン系フラボノイドがインフルエンザA型・B型に対して強い抗ウイルス活性を示すことが明らかになりました。アントシアニンはブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、サクランボ、コンコードブドウなどの濃い果実に豊富に含まれています。ベリーの収穫シーズンが北半球のインフルエンザシーズンと重なるのは、偶然ではないかもしれません。フレッシュでも冷凍でも、ジュースやスムージー、ヨーグルトに混ぜて日常的に摂取しましょう。

リコリス(甘草)

東西のハーブ療法で広く用いられるリコリスは、多様な薬効で知られています。1997年に『Antimicrobial Agents and Chemotherapy』に掲載された研究では、リコリスに含まれるグリチルリチンがインフルエンザA2(H2N2)に致死的な感染を受けたマウスの死亡率を著しく低下させ、治療群は21日間の観察期間全て生存したと報告されています。研究者は、グリチルリチンがインターフェロン(自然抗体)の産生を促進し、広範囲にわたる抗ウイルス作用を持つと推測しています。リコリスは健康食品店や中国薬局で購入でき、北欧の高級リコリスキャンディーの風味にも利用されています。お茶にしたり、シロップにして飲むのが一般的な摂取方法です。

これらのハーブはあくまで補助的な対策です。ワクチン接種や適切な手洗い・マスクの着用と併せて活用することで、インフルエンザシーズンをより安全に乗り切ることができます。

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