上部背部(胸椎)ヘルニアの兆候と症状
概要(Identification)
椎間板は脊椎の二つの椎体の間にある柔らかい組織で、柔らかい核(髄核)と弾性の外層(線維環)から構成されています。椎間板ヘルニアは髄核が破裂し外層を押し出すことで起こり、突出した椎間板が神経根や脊髄を圧迫します。
痛みの部位や程度は突出の程度や位置によって異なります。上部背部(胸椎部)に起こるヘルニアは「胸椎椎間板ヘルニア」と呼ばれます。
影響(Effects)
上部背部の痛みを訴える患者の多くは、胸椎ヘルニア以外の疾患と診断されます。一方で、症状が全く出ないまま胸椎ヘルニアと診断されるケースもあります。
胸椎は肋骨によって支えられ、他の部位に比べて安定性が高いため、ヘルニアが起きにくく、症状も軽減しやすいと考えられています。
症状のタイプ(Types)
胸椎ヘルニアの症状が現れる場合、主に胸部中央に痛みが出ます。上部背部に鈍い焼けるような痛みを感じ、そこから胸部へ放散することが多いです。
場合によっては痛みが下肢まで広がり、脚に灼熱感やしびれを伴うこともあります。
発生率(Incidence)
椎間板ヘルニア全体の中で、胸椎ヘルニアは最も稀です。全椎間板ヘルニアの1%未満の割合で診断されます。
留意点(Considerations)
胸椎ヘルニアの痛みは錯覚しやすく、胸部下部や胃のあたりに痛みを感じることがあります。そのため、医師は心臓・腎臓・肺の検査を行い、他の重大疾患を除外することがあります。
くしゃみ、咳、笑いなどで腹圧が上がると、痛みが急激に増すことが特徴です。
