マッサージの科学的効果と研究概要

マッサージ療法は、体の軟部組織を揉み、ねじり、操作する手技で、数千年の歴史があります。紀元前1000年頃の中国医学書『黄帝内経』にも記述があり、さらに古くから実践されてきました。

近年、米国国立補完代替医療センター(NCCIH)が研究を支援していますが、科学的根拠は限定的です。それでも、マッサージは健康増進に有益であるという合意は広く受け入れられています。

マッサージの作用機序

マッサージが筋肉や軟部組織に与える正確な影響は未解明ですが、いくつかの仮説があります。例えば、組織刺激により血中にセロトニンやエンドルフィンといった快感物質が放出され、リラックス感や痛み閾値の上昇が促されると考えられています。

慢性腰痛への効果

2007年、米国疼痛学会と米国内科学会は、従来治療で効果が見られない慢性腰痛患者に対し、鍼やマッサージなどの補完代替医療を併用することを推奨しました。2008年の13件の臨床試験のレビューでも、マッサージが症状改善に寄与する可能性が示されています。

運動後の回復とマッサージ

同年に実施された27件の臨床試験のレビューでは、マッサージは「中程度のエビデンス」で筋肉痛軽減や回復促進に効果があると結論付けられました。一方、2009年のクイーンズ大学(カナダ)による研究では、マッサージは血流を低下させ、乳酸除去を妨げることが示され、ストレッチや軽いジョギングといったクールダウン法に比べて回復が遅れる可能性が指摘されています。

骨・関節・筋肉 - 関連記事