肩滑液炎(肩バースティス)の症状と対策
肩滑液炎は、関節周囲にある滑液嚢(バサ)が炎症を起こす状態で、過度の使用や反復動作が原因となります。滑液嚢は腱や筋肉、骨の摩擦を減らすための液体で満たされた袋です。炎症が起きると痛みや圧迫感が生じ、肩は特に発症しやすい部位です。
原因
肩滑液炎は多くの場合、回転腱板(ローテータカフ)の損傷がきっかけです。回転腱板は肩甲骨と上腕骨をつなぐ筋肉と腱の集合体で、転倒や重い物の持ち上げ、腕の反復的な動作などで損傷します。
症状
肩部の痛み、腫れ、こわばりが主な症状です。動かしたり圧迫したりすると痛みが増し、触れると温かく、赤みが出ることもあります。肩関節の可動域が制限され、頭上に腕を上げるのが困難です。また、鈍い痛みで睡眠が妨げられたり、物を持ち上げにくくなったり、肩や腕の筋力低下が見られます。
診断
医師は患部を触診し、痛みの部位を特定します。X線は滑液炎を直接映し出すことは少ないですが、他の疾患を除外するのに有用です。MRI検査は炎症の有無を確認できます。
治療法
主な治療は安静、冷却(アイスパック)で腫れを抑え、イブプロフェンやロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬で痛みと炎症を軽減します。軽度の場合は数週間で改善します。慢性の場合は理学療法で肩の筋肉を強化し、必要に応じてステロイド注射を行います。通常は1回の注射で効果が得られます。
稀に感染が原因となることがあります。その際は抗生物質による治療が必要です。
予防・対策
運動前に肩のストレッチを行い、反復的な動作は適度に休憩を入れながら行うと予防できます。また、肩関節周囲の筋肉を鍛えるエクササイズも有効です。
