コレステロールが不足すると体に起こる影響とは
理想的なコレステロールの基準
メイヨークリニックによると、総コレステロールは 200 mg/dL 未満が理想とされています。ただし、総コレステロールだけでなく、LDL と HDL の数値も重要です。LDL は 100 mg/dL 未満(遺伝的に心疾患リスクが高い場合や重大な危険因子がある場合は 70 mg/dL 未満)が望ましく、HDL は 60 mg/dL 以上が推奨されます。
LDL が低すぎると
LDL が過度に低いと、心疾患リスクは低減しますが、逆にがん罹患リスクが高まる可能性があります。メイヨークリニックの報告によれば、LDL が極端に低い人はがんになる確率が上昇するとされています。
HDL が低すぎると
HDL(善玉コレステロール)が不足すると、がんリスクが増えることが指摘されています。特に女性で HDL が極端に低い場合、乳がんの発症リスクが高まります。LDL と同様に、HDL が低いとがん以外の健康問題も懸念されます。
コレステロールと脳・うつ病
コレステロールは心臓だけでなく脳にも影響を与えます。過度に低いと気分が落ち込みやすくなり、うつ病のリスクが高まります。また、記憶力や集中力の維持にも必要不可欠です。ペンシルベニア大学の生物物理学者らは、コレステロールが細胞間シグナル伝達に関わるタンパク質に関与し、気分や認知機能に大きく影響すると報告しています。
低コレステロールと攻撃性
ミネソタ州の農村部で行われた研究では、若年男性の低コレステロールが気分障害、攻撃性、そして自殺リスクと関連していることが示されました。ウィリアム・シーハン博士らは、低コレステロールが若年層の行動問題に関与していると結論付けています。また、米国疾病予防管理センター(CDC)の調査でも、最低測定値のコレステロールを持つ青少年は、学校での問題行動リスクが約3倍に上昇することが報告されています。
以上のように、コレステロールは「高すぎても低すぎても」健康に影響を与える重要な栄養素です。バランスの取れた食事で適切なレベルを維持することが、心血管疾患だけでなくがんや精神面の健康を守る鍵となります。
