急速な減量がコレステロールに与える影響

血中脂質の基準値

LDL(悪玉コレステロール)の理想値は 100 mg/dL 未満です。100〜129 mg/dL はやや良好、130〜189 mg/dL はやや高め、190 mg/dL 以上は非常に高いとされています。総コレステロールは 200 mg/dL 未満が望ましく、これを超えると心血管疾患のリスクが上昇します。

食事による改善策

米国国立コレステロール教育プログラム(NCEP)は、Therapeutic Lifestyle Change(TLC)として、食事・運動・体重管理の総合的な生活改善を推奨しています。Mayo Clinic が示す LDL を下げる食品例は、オートミール、ふすま、ナッツ、魚、オメガ‑3 脂肪酸、オリーブオイル、植物性ステロール/スタノールです。飽和脂肪酸は全エネルギーの 10% 未満に抑えることが目安です。

断食の影響

Journal of Nutrition の報告によると、断食による減量は一部の肥満者で LDL を上昇させることが示されています。7 日間の断食を行った 10 名の肥満成人では、LDL が約 2 ポイント上昇しました。

低炭水化物食の効果

Duke University の研究では、急速な減量を目的とした低炭水化物食が中性脂肪(トリグリセリド)を大幅に減少させ、同時に LDL を低下させ、HDL を上昇させることが確認されました。低炭水化物群は低カロリー・低脂肪・低コレステロール食と比較して、体重減少が速く、血中脂質の改善が顕著でした。

低脂肪食の効果

飽和脂肪酸を抑えた低脂肪食でも LDL が顕著に低下し、急速な体重減少が血中 LDL の量を減らすことが分かっています。ただし HDL の増加効果は統計的に有意ではありませんでした。

結論

急速な減量はトリグリセリドと LDL を減少させる効果があります。低脂肪食は LDL の低下に有効ですが HDL の上昇は期待できません。一方、低炭水化物食は LDL を下げるだけでなく HDL を増加させ、よりバランスの取れた脂質改善が期待できます。

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