高カルシウム血症と鬱病

重要性

米国国立衛生研究所(NIH)のデータによれば、人口の約1%が高カルシウム血症を患っています。1960年代以降、血中カルシウム測定技術の向上により、早期発見と適切な治療が可能になりました。適切に診断すれば、うつ症状の改善や通常生活への復帰が期待できます。治療を受けている多くの患者は症状が現れません。

原因

高カルシウム血症の主な原因は副甲状腺機能亢進症と甲状腺の悪性腫瘍です。稀に、副腎不全、カルシウムを多く含む食品の過剰摂取、腎不全、特定の腫瘍、ビタミンD過剰なども原因となります。女性や高齢者に発症リスクが高いとされています。

頻度

すべての高カルシウム血症患者がうつを発症するわけではありません。『Journal of Psychosomatic Research』の調査では、慢性高カルシウム血症患者55人中、16%が不安障害、同じく16%がうつ状態と報告されています。また、倦怠感や集中力低下も見られます。

治療法

治療は原因に応じて異なります。副甲状腺機能亢進症が重症の場合は、異常な副甲状腺の外科的切除が必要です。軽症の場合は、食事の見直しやビタミンD・カルシウムサプリメントの制限、うつ症状への心理的・薬物的治療が中心となります。がんに伴う高カルシウム血症は、根本疾患の予後が不良であることが多く、治療は困難です。

留意点

高カルシウム血症自体を予防できるケースは限られますが、早期発見は精神症状や長期的な合併症のリスク低減につながります。家族に高カルシウム血症や副甲状腺機能亢進症の既往がある人は、定期的に血中カルシウム濃度をチェックすべきです。特に50歳以上の女性は血液検査を受けることが推奨されます。また、サプリメントを使用する際は医師と相談し、過剰摂取を防ぎましょう。

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