マグネシウム酸化物と水酸化マグネシウムの特性と利用
マグネシウム酸化物(MgO)
マグネシウム酸化物は、マグネシウムと酸素からなる化合物で、別名「マグネシア」や「苦土石」と呼ばれます。地殻中で酸化アルミニウムに次いで2番目に多い酸化物です。
水酸化マグネシウムの生成
マグネシウム酸化物に水(H₂O)を加えると、白色の粉末である水酸化マグネシウム(Mg(OH)₂)が生成します。固体状態では「ブリュサイト」と呼ばれます。
産業における利用
水酸化マグネシウムは、ウランの処理、木材パルプ、廃水処理、砂糖精製など幅広い分野で使用されています。また、プラスチックや合成ゴム、ポリエステル、ウレタンフォームに対する難燃剤・煙抑制剤としても有効です。
水中での懸濁液
水酸化マグネシウムは水にほとんど溶けませんが、細かな粒子として懸濁させることができます。懸濁液は、粒子が浮力で液中に浮かんでいる状態で、時間が経つと底に沈むため、使用前にしっかり振る必要があります。
ミルクオブマグネシア(乳状マグネシウム)
医薬品としては、水酸化マグネシウムの懸濁液が制酸剤や下剤として利用されます。商品名には「Phillips' Milk of Magnesia」や「Dulcolax Milk of Magnesia」などがあります。下剤としては腸に水分を引き込み腸蠕動を促し、制酸剤としては胃酸を中和します。ただし、長期使用は推奨されません。
